東日本大震災後のレポート
EPO東北発・「3.11あの時」レポート
東北地方太平洋沖地震により被災されました多くの皆様に心からお見舞いを申し上げます。 また、この大震災により犠牲になられました皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
現場の声を集めた記録集
3月11日(金)14時46分。
あの時、何が起こったのか。
目をそらさず忘れないで欲しい。
そんな思いを込めてお届けする、東日本大震災の葛藤や教訓が詰まった記録集です。
ヒアリングのはじまり
世界最大級となるM9.0の大地震に加えて、連動した大津波の発生による沿岸部の壊滅的な被害、そして福島第一原子力発電所事故。ライフラインと共に流通も止まり、終わりの見えない避難生活が始まり、3月11日を境に当たり前と思ってきた日々の生活が失われました。
日本全国、世界各地から多くの支援が集まる一方で、現場は混乱を極め、被災地の「今」が伝わらない現状がありました。被災範囲があまりに広大で、私たち自身が現場の状況がわからなかったことから、2011年4月上旬に関係者を訪問しながら被災地を見て回りました。そして、この現状と共にあの時何が起きたのか当時の様子を記録し、東北の人々が今どんな思いを抱えているのかを伝えようと、2011年4月末から「3.11あの時」ヒアリングを開始しました。
環境NPOにこだわらず、広く環境活動に携わってきた皆様にヒアリングを行う方針を掲げて、環境NPO以外に企業、福祉団体、協働組合、メディア関係者、大学関係者、中間支援組織、個人、実にさまざまな立場の方々にご協力いただきました。
2011年はとにかく現場の情報を伝えようと岩手県、宮城県、福島県を中心に。
2012年は支援活動の拠点となった青森県、秋田県、山形県へヒアリング範囲を広げ、現場での前方支援、後方支援などさまざまな形の支援活動を取り上げました。
2013年は短期的な支援の時期が終わり、地域のニーズが複雑化する中で中期支援へとフェーズを移行した団体や、ヒアリングの中で多く出てきたキーワードである「地域エネルギー」に焦点をあててヒアリングを行いました。
「あの時」を聞き続けたヒアリングは3年間の取組をもって終了しました。
2014年以降は、「あの時」を境に東北の人々の意識がどう変化し、どんな思いでこれからの未来を見据えているのか、3年以上の時が経過した「東北の今」を伺うヒアリングに取り組みます。
本レポートがあの時を知る、現場を知る情報源として、今後起こるかもしれない「もしも」のための対策を考える教材として、広く活用されていることは大変嬉しく思います。
ひとつひとつのレポートに、皆さまへ伝えたいメッセージが込められています。たくさんの方に何度でも読んでいただき、多くの喪失の中で得た教訓が各地で活かされることを願います。
EPO東北 スタッフ一同
Web版「3.11あの時」
PDF版3.11あの時事例集
EPO東北では「3.11あの時」ヒアリングをもとに、これから起こるかもしれない「もしも」の時に活かされるよう、事例集のとりまとめに取り組んでいます。
<3.11あの時事例集 ―中間支援組織 1年間の後方支援活動の記録―>
本書では「組織同士をつなげる役割を担った組織」の活動に焦点を当てました。
日本中、世界中から東北に向けられた支援の手を、1つでも多く、1つでも早く現場に届けよう。
多くの人々の間に立ち、仲介役として奮闘した団体の、大震災発生から1年間に渡る活動の記録集です。
- 発行(第1版)2015年2月26日
<3.11あの時 教訓事例集>
「東日本大震災から得られた教訓を知りたい」との声にお応えして、「3.11あの時」レポート集より異口同音に語られた「学び」を抜き出し、教訓事例集としてとりまとめました。
- 発行2017年3月31日
冊子版「3.11あの時」
さまざまな視点から大震災を見つめた「3.11あの時」レポートが冊子になりました。
冊子はEPO東北にて無料配布しております。
<2013年度版>「3.11あの時stage2013」
- 発行2014年4月11日
- 掲載レポートヒアリング期間2013年6月~2014年1月
- レポート掲載28件
<2012年度版>「3.11あの時stage2012」
- 発行2013年5月31日
- 掲載レポートヒアリング期間2012年6月~2013年2月
- レポート掲載34件
<2011年度・English版>
3.11あの時2011年度版全40件の中から、5つのレポートをピックアップした英語版です。2012年にリオ・デジャネイロで開催された「リオ+20」会場NGOブースで希望者に配布されました。