活動のご報告
<EPO東北>協働取組の加速化事業 中間報告会開催 ~奥州編~/2015.11.5
2015.11.12 16:55
環境省事業平成27年度「地域活性化に向けた協働取組みの加速化事業」に採択されたプロジェクトが各地で進められています。
東北ブロックではプロジェクトの進捗状況を確認する中間報告会を開催しました。
東北ブロックではプロジェクトの進捗状況を確認する中間報告会を開催しました。
【中間報告会in奥州】
採択団体:♪米im♪My夢♪Oshu♪(マイムマイム奥州)
採択団体:♪米im♪My夢♪Oshu♪(マイムマイム奥州)
日時:2015年11月5日(木)14:00~16:00
場所:岩手県奥州市
場所:岩手県奥州市
参加:♪米im♪My夢♪Oshu♪メンバー
プロジェクトの協働関係者
協働取組の加速化事業 アドバイザリー委員
東北地方環境事務所
EPO東北
プロジェクトの協働関係者
協働取組の加速化事業 アドバイザリー委員
東北地方環境事務所
EPO東北
■田んぼで未来を創るプロジェクト
休耕田でお米を栽培し、そのお米からエタノール、石けん、鶏のエサ、卵、鶏糞肥料など、いろいろなものを作り出し、奥州だからこそできる「地域循環型農業」に取り組んでいます。
休耕田でお米を栽培し、そのお米からエタノール、石けん、鶏のエサ、卵、鶏糞肥料など、いろいろなものを作り出し、奥州だからこそできる「地域循環型農業」に取り組んでいます。
■まずは現場を見てください!
これは本事業が開始した当時、団体からEPO東北に対して出されたリクエスト。
中間報告会に参加していただくアドバイザリー委員の皆さんにもプロジェクトの一端を見て・体感してもらうべく、現地を見るミニツアーを実施しました。マイムマイム奥州の皆さんには、胆沢地区の特徴である散居風景を一望できる展望台と、プロジェクトに使うお米を育てている圃場を案内していただきました。

風よけのための「居久根(いぐね)」と呼ばれる屋敷林が家の周囲を取り囲んでいるけれども、現代の生活様式には不必要のものとなり、手入れの煩雑さから伐採され景観が失われつつあること。
説明を受けつつ、地域の他の特産物と連携の可能性、農業高校の有無、ふゆみずたんぼ実施の可能性など、委員からはさまざまな角度からたくさんの質問が出されました。昔からたびたび干ばつに見まわれている水争いの歴史がある土地であり、現在も冬期は農業用水の配水が止められるため、ふゆみずたんぼの実施は難しいとか。
■プロジェクト報告と事例紹介
マイムマイム奥州から概要と取り組みの報告があった後、委員からは他の類似事例の紹介がありました。
韓国のプルム農業技術高等学校では、学校と生協、地域の人々が協働し、有機農業を主体とした地域作りを行っているそうです。さらに、高校名を冠につけた地域ブランドの開発にも取り組んでいるとか。また、国内では岐阜県立大垣養老高等学校食品科学科に通う高校生が、地元の滝や湧き水からアルコール発酵性酵母を分離し、その菌を使った酒造りやパンの発酵試験に取り組んでいるそう。
具体事例を紹介しながら、農業高校の生徒との連携の可能性について提案がありました。
■これからを考える
現在はどんな体制であるのか。
今後、どんな機能を備えるべきなのか。
最終的にプロジェクトが目指す方向性はどこなのか。
現在はどんな体制であるのか。
今後、どんな機能を備えるべきなのか。
最終的にプロジェクトが目指す方向性はどこなのか。
模造紙に情報を書き出し、情報を整理しながら活発な意見交換が行われました。今まで想定していなかった協働の可能性として、農業高校や大学との連携による若手の巻き込みについて、そして大きく2つの可能性が模造紙に書きこまれました。アドバイザリー委員による第3者の視点から、質問や指摘、助言があったことで、新しい方向性と可能性に気づく機会となりました。
これをもとに、団体内でもう一度よく議論を行ってもらうことを確認して中間報告会は終了となりました。
これをもとに、団体内でもう一度よく議論を行ってもらうことを確認して中間報告会は終了となりました。

■おまけの農家民泊体験
報告会終了後は農家民泊に泊めていただきました。掲示コーナーには全国各地から訪れた皆さんとの集合写真や宿泊者から送られてきたお手紙が飾られてて、あたたかな交流の軌跡が感じられます。
そして朝食にはなんと、ぬか釜で炊いたお米が登場。農家民泊ならではです。地元の製造元に復刻してもらった「南部鉄器のぬか釜」なのだとか。もみ殻を燃料に、燃えて灰になったもみ殻は肥料としてまた田んぼに返す、とてもエコなかまどなのです。薪よりも強い炎でふっくら炊きあがるそう。
おいしいご飯のお供は、胆沢のお米と発酵米を食べて育った鶏さんが生んだ「まっちゃん卵」です。
委員の皆さんにはプロジェクトの裏側にある、奥州の食をはじめとする資源豊かさ、人のあたたかさを体験してもらえたのではと思います。

(Report/Suzuki)
◆環境省事業平成27年度「地域活性化に向けた協働取組みの加速化事業」◆
民間団体、企業、自治体などの異なる主体による協働取組を実証するとともに、協働取組のプロセス、協働取組を推進していく上で必要なノウハウや留意点などを明らかにし、協働取組を行おうとする者の参考資料として共有することを目指しています。
<関連レポート>
→東北ブロック本事業キックオフ レポートはこちらをご覧ください(ページ内リンク)
→EPO東北スタッフによる 循環型農業をめぐるツアー参加レポートはこちらをご覧ください(ページ内リンク)